だけど...........................



一瞬だった。



私が油断した隙を狙って。



──────グイッ!と。



髪の毛を引っ張られて、
そのまま、空き教室へと押し込まれた。



そして...........................



私を教室の端の壁まで追い詰めると。



「ほーんと、生意気。
変わらないのね、昔からそういうところ」



まるで、私を、
知っていたような言葉を落とす先輩。



もしかして、
どこかで会ったこと............あるの?



考えてみても、答えは出なくて。



「ぅ、あのっ、会ったこと、ありますか?」



申し訳なく思いながらそう尋ねると。