「これがいいんです! これでお願いします!」
「そこまで言うんなら……分かった。お会計してくるから待っててね」
和登さんのお会計を待っていると、女性の店員に「こちらでお掛けになってお待ち下さい」と案内されたソファーへ腰掛ける。
「あの、この指輪サンプルで付けさせていただいていたんですがとてもきれいで癒やされました。ありがとうございました」
キラキラと輝くサンプルの指輪を女性店員へお返しする。
「こちらの指輪、数は少ないのですが当店でも自信を持ってオススメしております。在庫がとても少ないのですがよろしいですか?」
「はい、違う指輪を購入したので大丈夫です」
待っている間、「飲んでくださいね」と、コーヒーが注がれたカップが私の前に置かれた。
「いただきます」
コーヒーなのに、後味がとてもすっきりしていて飲みやすかった。