猿渡先生が言うには妊娠初期の場合、赤ちゃんの心拍数が確認できるまで一週間に一回の頻度で妊婦健診に来てほしいということだった。


 産婦人科を出て、ベリが丘の市区町村の窓口で妊娠届けを提出し、母子健康手帳とともに受診券を頂いた。


 家に帰ってくるまでの間、私が少しでも栄養をつけれるようにと、大量に買い出しをしてくれた。


「ごめん、待たせたね。行こうか」


 車で待機していた私の前に姿を見せた和登さん。


 車を走らせ家へ到着すると、「亜矢、大丈夫? 抱っこしようか。首に腕回して俺に捕まって」と言われ、私をお姫様抱っこした。


「和登さん、たくさん買い出しして、ただでさえ重いんですからいいですよ!」

「大丈夫。体力には自信あるから」


 こうして、家に戻ってきた私達の元に赤間さんが顔を出した。


「亜矢様、大丈夫ですか!? 病院はどうでした?」