和登さんが電話を掛けてくれた。

 空いているらしく、特に電話予約も必要ないということで今から行けるらしい。宿泊もできるが、レストランだけでも楽しむことができるそうだ。

 和登さん曰く、オーベルジュに泊まるために外から来る人もたくさんいるらしい。

 ラフすぎない服装に着替え、車を走らせて数分、ベリが丘のオーベルジュへとやってきた。周りは豪華にライトアップされている。

「うわあ……」

 車内から自然と見上げてしまう。それほどまでに綺麗な場所だった。

 「庭園はもっと凄いらしい」という、和登さんの情報でより気持ちが高まる。

 入口は門があり、まるでお城のような造りになっている。門からは庭園は見えない造りになっていて、車を駐車場に停めて和登さんと一緒に中に入る。