ひぃえぇぇ!!
幻聴じゃない。現実、現実。
なんでいきなり、私に会いに来たの?
この家を出ていって以来、8年も音信不通だったのに。
しかも今、りん友たちが大集合しているの。
私に兄弟がいることは、隠し通してきたのに……
意味不明だよ。
今すぐ帰ってよ。
アヤお兄ちゃん! ネオンお兄ちゃん!
「あれ? ニコって一人っ子じゃないの?」
ほら、みんなの表情がかげちゃった。
「虹湖のお兄ちゃんならさ、とりあえず部屋に入れてあげようよ」
頭のトップに大きなヘア団子を乗せている月美ちゃんが、カーテンを開け。
窓のカギも開け。
暗がりから部屋に入ってきた二人を目にしたとたん、りん友4人はギャァァァ!!
近所から通報されるんじゃないかと心配になるほどの悲鳴が起こり、私はあわててベランダの窓を閉めた。