「もちろんです。いつも全力投球が私のモットーですから」

「……ぷっ!やっぱりお前、面白いな。専務ともいつもそうやって面白いやりとりしていたな。懐かしいよ」

 彼は私を見て笑った。

 私はさっそく坂本君のところへ行った。

「おお、香月来たか、良かった。御曹司、俺の頼みを聞いてくれたんだな」

 うれしそうにデスクで頬杖をつく坂本君。

「ありがとう。色々言ってくれたんだってね。でもね私、一旦本部へ戻ることになったの。向こうで無理なら、半年後支社へ戻してくれるってさ」

「本当か?よし、半年と言わず、とっとと行って、とっとと戻ってこい。お前に本部へ行かれると俺も困るんだよ。とりあえず、今日はこのプレゼン資料頼むよ。あと、これを入れたいんだ」

 彼がパソコンの中を見せた。