「はい。そう致します」

「うん、うん。いい感じだな。さすが本部秘書だね」

 鼻歌を歌って彼はいなくなった。

 専務の時の量の五分の一くらいだ。ほっとしたら、また支社長が戻ってきた。

「あ、忘れてた。あのね、佐々木部長の下の坂本課長の営業事務もやってほしい。それも本部からの依頼」

「はい、わかりました」

「佐々木君のことは坂本課長がよく知っているし、おそらくは、うん、まあいい」

「……支社長は私のここへ来た理由とか全てご存じなんですね?」

「そう。だから……まあ、新藤秘書室長に言われていることは守るよ。せっせと頑張ってね」

「はい」