「頑張れ。いつでも相談に乗るよ。あ、そうだ。私も昨日プロポーズされたのよ」
「えー！もう、早く言ってよ！おめでとう、真紀。良かったね」
「うん。それでね。実は彼、来春から転勤になりそうなの。私ついていくかもしれない」
「……え？秘書室を辞めるって事？」
「うん。専務の秘書を辞めて、彼の行く支社へ私も異動させてもらえないか聞いてみるつもり……新婚で遠距離なんて嫌なの」
真紀と武田君ってそういう正直なところが本当に素敵なカップルだと思うし、行動に起こせるところがかっこいいと思うんだよね。ふたりがいなくなったら本当に寂しいけど、しょうがないな。
「応援する！寂しいけど我慢する！」
「ありがと、菜々。どこにいても親友だよ！」
「あー、真紀。ありがとう」
私達は抱き合って涙ぐんだ。
