私たちは何とか雪をかき集めて、それぞれ一個ずつだけ雪玉を作る。


「行くよ。よーい、スタート!」


「沙月、ちょっと待て」


「急に何!?私、もう伊織に雪玉の豪速球投げる気満々だよ!?」

「殺す気か!」

「殺さないわ!痛いだけだわ!」

「最悪じゃねぇか!」