私は小走りで教室に行く。

彼を追い越す瞬間
「「じゃ、また」」
互いに同時につぶやいた。

そうして私は戻る。
彼も戻る。

それぞれがいるべき所へ。


でも

あの二人きりの時間と
“あの方”のときと似ていて違う心地よさは
私だけのものだ。