やっぱり家に帰るしかない、かなぁ。
色々な可能性を考えても合理的にそれが1番マシな選択だと思う。
「咲良?どーかした?」
私の表情が暗くなったのを感じ取ったのだろう。
黒羽さんが不安げに聞いてくる。
「あの、私もうそろそろかえります。ほんとにありがとうございました」
総長って聞いて怖い人かと思ったけど、むしろ反対だった黒羽さんには感謝しかない。
ぺこ、
頭を下げると相変わらず頬杖を付いてる黒羽さん。
その綺麗な唇が上がるのが分かって。
「ね、そのことなんだけどさ。
鈴木咲良。俺とケーヤクしない?」
ん?
今この人''ケーヤク''って言ったよね?