「パフェおいしかったです……。今度また私にご馳走させてね」
「おいしかったならいーよ。楽しみにしてんね」
にこ、と愛想良く笑ってくれた凪くん。
その綺麗な黒髪が爽やかな風になびく。
凪くんと朝光くんは同じ黒髪だけど、一瞬で見分けがつくくらいに雰囲気が違う。
凪くんは爽やかな王子様って感じだけど、
朝光くんは闇の帝王って感じがするの。
凪くんと話して、私の朝光くんへの気持ちは、より謎に包まれてしまった。
本当に私は朝光くんのことをどう思って……、
「……そろそろかな、」
「え?」
凪くんがそんなことを呟いて、なにが、と聞き返そうと思った瞬間、
「っ、咲良……!」
後ろから、声が聞こえた。
「え!?あ、朝光くん!?」