『世界で1番可愛い』という単語の割には、凪くんの瞳がすうっと寂しく澄んだ気がした。
心なしか瞳の色も、悲しい色に染まっているように見える。
理由は、そのあとの言葉で理解できた。
「だけど、世界で1番結ばれちゃいけない女」
結ばれちゃいけないって、凪くんはすごくイケメンだし優しいから、凪くんに問題はないと思うけど。
きっと凪くんはその子と結ばれちゃいけない''なにか''の事情があるん、だね。
だからそんなに悲しい顔をするんだ……。
きっと凪くんは、いつもの笑顔と裏腹にすごく大きな闇を抱えてる。
でもそこに、部外者の私が立ち入るわけにも行かないから、ただ目の前のパフェをもくもくと食べた。
「俺はさ、朝光には幸せになってほしいんだよね。だから咲良も見守ってやってほしい」