「ねえっ、あの人たち超かっこよくない!?」

「思った〜。でも隣にいるのどっちかの彼女かな?」



隣の席の人達のそんな会話が聞こえてきて、よくよく見ると色々な席の人達の視線があることに気づく。


……2人ともイケメンだもんね。
やっぱすごい人気。


その間にいる私はヒジョーに居心地が悪い、けど。


「お待たせしましたー、猫パフェ2つと、ブラックコーヒーひとつですね。ごゆっくりお楽しみください」


自分の似合ってなさすぎる顔面に縮こまっていると、パフェが運ばれてきたみたい。
にこ、と愛想良く笑って去っていった店員さん。



「っ、すごいっ、可愛いっ……!」


写真で見るより何倍も何倍も可愛い猫パフェ。


下にあるコーンフレークと、いちごと生クリーム。

その上にはバニラアイスとホイップで作られた猫ちゃんがちょこん、と乗っていた。


テンションが上がってさっきまでの居心地の悪さは吹き飛んでいってしまう。

可愛すぎて10秒くらい猫と見つめ合っていると、


「咲良先輩、アイスが溶けちゃいますよ」



俐木くんに忠告されて我に返った。


そ、そーだよね。溶けて猫ちゃんの顔がグチャグチャになる方が耐え難い。


「い、いただきます……!」



もったいないような気がしたけど、意を決して1口食べると、


「お、おいしい……!」



ほっぺが落ちそうなくらい、たまらなく美味しかった。