そんな私たちを見て、にこにこしていた凪くん。


「んー、じゃあさ俐木。さっきお前腹減ったって言ってたじゃん」



「言いましたけど」



「じゃあ咲良。このあと時間ある?」


突然わたしに話を振られて少し戸惑う。
ここは聞く人俐木くんなんじゃ……。





「あ、あるけど……」


「よし、じゃあ3人でお茶でもしよ。親睦会、ってことで」



「お、その話乗りました!てか凪くんそー言って咲良先輩から朝光くんの話聞きたいだけですよね」



「あ、バレた?ふつーに気になんだよね」


軽く舌を出してイタズラっ子のように笑った凪くん。


わ、私から聞きたいなんて。そんな有益な情報渡せるかなぁ……。



心配していると、あっという間に門まで着いたけど、井口さんに待ってもらっていることをそこで思い出した。