「っえ!?ど、どーゆー、」
「そのまんま、だけど。さっきの鈴木たちに言ったの、かっこいい、と思って……、その、」
廊下の角にはニヤニヤしながら見ているほかの男子たち。
きっとこの男子の友達で、彼の告白を応援しているんだろう。
こ、これ絶対わたしおじゃま虫だ……。
「な、ななちゃん、わたし用事思いだしたから帰るね……!」
「さ、咲良!?」
顔を真っ赤にしながら私を気にしてくれるななちゃんに、心の中で謝りながら猛ダッシュで階段を駆け下りた。
……相手の男の子、ななちゃんの良さをすごくわかってかれてる人な気がした。
上手く、いってほしいな。
そう願い、私までドキドキしながら靴に履き替えて門までの道を歩き出すと、さわ、とぬるい春風が私の頬を撫でた。
━━━━━━でも私のわくわくした気持ちは一瞬で消え去ってしまう。
「あ、久しぶり。咲良」