食パンをオーブントースターに入れて焼き上がるまで待っていると、ガチャっとドアが開く音がした。
御影さんが眠そうに目をこすりながらゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。
「……おはよ」
ぴょんぴょんとあちこちに跳ねている寝癖が可愛いなあ……じゃなくて。
「お、おはようございます!」
御影さん相手に可愛いとか思うなんて失礼だよ。
「なんかいいにおいする」
「あ、これは朝ご飯にシュガートーストを作ってまして。御影さんも食べますか?」
「んー、一口ちょうだい」
「わかりました!もうすぐ焼けるのでちょっと待っててくださいね!」
ちょうど、チンッと可愛い音が鳴り食パンが焼けたことを知らせてくれた。
急いで中から食パンを取り出してお皿に乗せる。
そして、ソファに座っている御影さんのところまで持っていって机に置いた。
「はい、どうぞ」
わたしの食べかけとかじゃなくてよかった。