「ありがとう……っ。琉世さんに出会わせてくれて……っ」



本当にありがとう、お兄ちゃん。


いつかわたしがそっちに行ったときに琉世さんの話をいっぱいするからね。


そして、しばらく泣いた後、琉世さんは墓石に手を合わせて少しの間そっと目を閉じていた。


たぶん、お兄ちゃんに何か伝えているのかもしれない。


わたしはそれを邪魔しないように静かに見守っていた。