「お兄ちゃん、今頃どんな顔してわたしたちのこと見てるのかな」
わたしも立ち止まって琉世さんと同じように空を見上げた。
にこやかに微笑んでくれているかな?
それともわたしでもわかるくらいシスコン気味だったお兄ちゃんちょっぴりジェラシーを感じちゃってるのかな?
でも、きっとわたしよりも大喜びしてくれているに違いない。
「たぶんめちゃくちゃ幸せそうな顔してみてる気がする」
「ふふ、それはわたしも同感」
お兄ちゃんだけでなく、お父さんもお母さんも温かい目で見守ってくれていると思う。
みんなわたしの自慢の優しい家族だから。
しばらく歩いた先に“朝見家”と墓石に掘られたお墓が見えてきた。
みんなここに眠っている。