「もー、限界」



そんな声が落ちてきたと共に琉世さんが着ていたTシャツを脱ぎ捨てた。


ばさり、と服が床に落ちる音がする。


鍛え上げられた筋肉が目に入り、ばくんばくんとわたしの鼓動は加速していく。


うぅ……琉世さんってほんとに何してもかっこいいからズルい。



顔もかっこいいのに脱いでもイケメンなんて聞いてないよ。


ちなみにこの仕上がった身体も何度見ても慣れない。


もうすぐわたしは甘い快楽に溺れてゆく。


そう思っていたのになぜかいつまで経っても琉世さんはその先に進まない。



「なんで動いてくれないの……っ」


「んー、優生がいい子にしてないから」



わたしが素直にならなかったから?


琉世さんは怒っているわけじゃなさそう。

意地悪をするときの顔をしているから。