でも、学校が終わってから何してたかなんて一つに決まっている。


失くしたクリスタルリングを探していた。


それでもクリスタルリングは見つからなくて、気づけば失くしてからもうすぐ一ヵ月が経とうとしてわたしは必死だった。



「なに?俺に言えないこと?」



にっこりとした笑みを崩すことなく、わたしに問いかけてくる琉世さんは今のわたしにとっては恐怖そのもの。


そろそろ正直に話さないといけないとは思ってる。

実際、つぼみちゃんにもそう言われてるし。



「あの……」


「ん?」



いつまでも隠しているわけにはいかない。

琉世さんだって本当は気づいてるかもしれない。

わたしの薬指にクリスタルリングがはめられていないことに。