借金を返済するにはきっとそれが一番いいことだと思ったし、卑怯だけど優生が他の男と結婚することはないと思ったからだ。 優成に頼まれたからじゃなく、俺は本気で優生を愛している。 本気で自分の命よりも大切なもの。 「地位も名誉も権利も興味ないし、あったってどうしようもないって思ってたけど、それを使ってお前のこと守れるなら悪くないな」 しん、と静かな部屋でぽつりと呟いた言葉。