ずっと気になっていた。

ここは確かお兄ちゃんが通っていた学校だ。



「ここは俺と優成が出会った場所」


「そう、なんですか」



お兄ちゃんと琉世さんが友情を深めた場所なんだ。


ふと、視線を隣に向けると琉世さんが懐かしそうに目を細めて校舎を見上げていた。


きっと、琉世さんとお兄ちゃんはこの学校でかけがえのない時間を過ごしたんだろう。