それはきっと伊勢谷さんみたいな綺麗な女性なんだ。

だったら、わたしは琉世さんの前から消えた方がいい。


クリスタルリングだって失くしてしまった。
あれは絶対に失くしたり、誰かの手に渡ってはいけないものだったのに。


なんて言ったって、御影家当主の妻である証なのだから。


そんな大切なものを失くしたわたしが琉世さんに会わせる顔もない。



「……探そう」


「え?」