なんとなく彼女に視線を向けていると、バチっと目が合ってしまった。


わ、目が合っちゃった……!


そのまま逸らすのも感じが悪いかなと思い、ペコリと会釈をすると彼女は何を思ったのかこちらに近づいてきた。


「あなたが噂の御影くんの奥様!?」


ニコニコと可愛らしい笑顔を浮かべながらわたしの両手を取ってたずねてきた。


「あ……はい」


あまりの勢いにわたしはたじろいでしまう。



「だよね!その指輪!」


「あの、えっと……」