そう思い、お店に入ってお目当てのブレスレットを買って家に帰るとすぐにキッチンへと向かい、準備を始めた。
「喜んでくれますように……!」
柴田さんには全て伝えてあるけど、彼曰く、琉世さんは今日は一日部屋から出てこないだろうと言っていた。
部屋の中でひたすら仕事をしているらしい。
だから、今日はリビングではなく琉世さんの部屋でご飯を食べることにしたのだ。
文句を言われても、わたしは怯まないもん。
手際よく、準備を進めていき、料理が完成した。
ハンバーグの美味しそうな匂いが鼻をくすぐる。
「上出来!」
あとは食べてもらうだけ。
一応、人様の部屋だし、部屋に入る許可をもらわないといけない。
琉世さんの部屋の前に立ち、コンコンコンッとノックをする。
「琉世さん、ご飯を作ったから……」
「あとで食べるからいらねえ」
予想通りの反応だ。
「じゃあ、一緒に琉世さんの部屋で食べよう」
「は?」