…と。…こと!みことっ!
んっ…なに?私はみことじゃなっ。はっ…夢?
めいっ!おきなさいっ!!
お母さん。今日もなかなか起きずにお母さんを怒らせてしまった。
それにしても、みことって誰だろう? 
まぁいっか。今日も昨日と変わらない日常がやって来た。
いつものように用意された朝ごはんを食べていると、お母さんが一通の手紙を持って来た。
そういえばめいに手紙が届いてたわ。今時手紙を書く子なんて珍しいわね。
手紙?誰から?
それが、名前も住所も書かれていないのよ。
宛名にはしっかり桜井命ってめいの名前書かれてたけどねぇ。とりあえず読んでみて?
私は、その不思議な手紙を読んでみることにした。
古びた紙に、達筆な字で文字が綴られている。

命へ。
そなたは今幸せでありますでしょうか。

一言だけそう書かれていた。
だれ?…

私はとりあえず誰でしょうか?と書いた便箋一枚を家のポストに入れておいた。誰かの悪戯だ。
次の日特に期待はしていなかったが何となく気になってポストを開けた。全く、悪戯なのに気になる自分が情けない。
あれ?
また手紙が届いてる。
私は急いで封筒破り開けた。
命へ。
突然の文、名乗りもせずに失礼した。心からお詫びする。私は、一条誠と申す者だ。