私には、描くことしかない。
私にとって描くことは酸素と同じ。だから、描いていないと落ち着かない。
描いて、描いて、描く。
一日のほとんどを描くことに使っていて何回も絵のコンクールで賞を取ったこともある。
将来は絵を仕事にして生きていくつもりだった。
絵の新作をネットにあげると、瞬く間に反響があった。
「今回の新作も最高です!!」
「やっぱり、ヴィランさんは神絵師です!!!!!」
など、私の絵を高く評価してくれる人はたくさんいた。
両親も、部活の先生もそう。
なのに。
あいつに出会ってから、すべてが変わった。
あいつだけは、私の絵を馬鹿にする。
私の絵を、残念だという。
なんにも知らないくせに。