また追いかけられた。次はあの時の大学教授だった。
釈放されたの!?
いつの間に!?
、と思ったけどわたしは顔を覚えられているから
焦りまくった。
ケータイをぽちぽち打ちながら早足で信号のない道を選ぶ。
「正臣、正臣、はやくき」
ドスッ
後ろで物音がした。
大学教授が倒れてた。
ナイフを持った、正臣ーー……………
「なんであんたこんなっ
馬鹿なことすんのよっ!」
声を上げながら泣いた。
「優梨のことが、..好きだからだよ?」
「馬鹿っ、婚約者の音羽さんはどうするのよっ
誰が世話みんのよっ
わたしがストーカーに遭った時誰が
駆けつけてくれんのよっ!」
止まらぬ思い、思いのまま口から吐き出した。
血だらけのナイフはポタポタと雨と一緒に地面に滴っていた。