「かわいくなった自分のことを色々な人に見てもらうのは大切なことだよ。それに今日行くお店は本がいっぱい置いてあるケーキ屋だから、うたっちも行きやすいと思うよ」


「そうなんだ」


 私は『目立たず、おとなしく、真面目な優等生』でありたいだけで、読書が好きなわけじゃない。


 でも親が読書やケーキが好きでたまらないってわけじゃないから、大丈夫なはず。行っても親、特に母親とは会いそうにないはず。


 せっかくだし、広瀬さんに対して優等生イメージをアピールするためにも行こう。