花子はもう少し少ないだろうけれど、ちゃんともらっているはずだった。
「もらってるよ?」

そう答えて不思議そうに首をかしげる。
「そのお菓子はお小遣いで買えるものだよ?」

子供用のお菓子だから、ひとつ200円くらいの商品だ。
絵美だって、自分のお小遣いからこのお菓子を買って、ネックレスを集めていたのだから。

「だけど、エンックレスだけが欲しいんだもん」
「お菓子はいらないってこと?」

聞くと花子はコクンと頷いた。
「お菓子を捨てるなんてもったいないでしょう?」