「お兄様方……それにお義姉様、本当に色々とありがとうございました。お陰様で、私はこうして愛する人の隣にいられます」
「……気にする必要はない。こちらも色々と余計なことをしてしまったようだしな」
「ああ、妹を守る。俺達は兄として当たり前のことをしたまでだ」
「私も、あなたの姉のつもりだからマグナス達と気持ちは同じよ。あなたが平穏な生活を手に入れられて、本当によかったと思うわ」

 私達は、ラナーシャに口々に自分の思いを告げた。
 彼女が平穏な生活を手に入れられて、本当に良かったと思う。これで彼女も、やっと前に進むことができるのだ。

「ランパー、あなたはラナーシャのことをしっかりと守るのよ?」
「も、もちろんです」
「妹のことを、どうかよろしく頼む」
「ランパー、君のことはよく知っている。故に、心配はしていない。君ならラナーシャを幸せにすることができる」
「ええ、もちろんです。必ず、ラナーシャを幸せにします」

 私達の言葉に、ランパーはしっかりと頷いた。
 彼もきっと大丈夫だ。これから、ラナーシャとともに未来に進んでいけるだろう。
 こうして私達は、ドルピード伯爵家との因縁にも決着をつけることができたのだった。