紫色の目がなぐさめるように私を見つめているから、笑ってそう返した。
きっと、そう。いつものわがまま。
これまでみたいに、なんだかんだうまくやっていけるはず…。
だって私たち、これまでなんだかんだうまくやってきたもん。
仁科さんが来てから、変わってしまったことすべてを頭の外に追い出して、私はぎゅっと胸のまえで手を握りしめた。
きっと…大丈夫、だよね…?
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昨日の出来事を忘れるように、気持ちを切り替えて学校に向かっていると、同じ制服を着た生徒からの視線を感じる。
校門に近づいて、人が増えるにつれ、それはひそひそと聞き取れない声と一緒に増えていき…。
私の胸は、なんだかざわざわとして落ちつかなかった。