「地味子は地味子らしくぼっちでいろよ。」
「……っ、」「へー、んー、じー、は?」
「はい。、はい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
謝ることしか出来ない。
……あと……1年ちょっと……、
そう心の中で唱えて、泣くのを我慢した。
泣いたらきっと何か言われる。
私の好きなのは平穏、平和だから。
「那月くんきたよ……!!いこ、」
「え、那月!今日早いな。」
そう言いながら、私のそばを離れる。
っはぁ………やっと息がまともに吸えた。
教室に入ってきた1人の男子が周りの人達が
囲んでいく。
「那月くんっ、おはよー!」
「那月おはー。」
さっき私に暴言を吐いたりしてきた人達が、人格が変わったようにその男子に挨拶をしている。
多摩 那月 くん
私をからかったり、いじめたりしない
カースト上位クラス1人気者の男の子。
物事をはっきりと言う人で、私と正反対。
いつも人に囲まれていて、私には近寄り難い存在。まだ、中学生だって言うのにね、
そんな多摩くんのことが、羨ましくて、
尊敬していた。