「そのふたりは千桜と冴子か?」
「さすが神様。よくわかっていますね」

「薫子と同年代で、ふたり組ということでわかった」
切神はそう言いながらも少しだけ深刻そうな表情になった。

「どうしたんですか?」
なにか料理を失敗しただろうかと不安になる。

けれどすぐに切神は左右に首を振った。
「いや、なんでもない」

そう言いながらも切神はなにかを気にするように屋敷の表へと視線を向けたのだった。