「おはよう。」
「おはよう。」
私が朝ご飯を作っていると、陸玖が起きてきた。

今日は土曜日。
学校は休み。
休みの日に陸玖が朝の7時半に起きてくることなんてない。

「今日は早いね。予定でもあるの?」
私はすかさず聞いてみた。

「別にないよ。それより、俺のもなんかある?」
予定はないようだ。
しかもどうやら朝ご飯を食べるらしい。
私にはびっくりでしかない。

「ああ、食パンと目玉焼きでいい?」
私と同じメニューで大丈夫なのかと不安だった。

「うん。よろしく。」
陸玖は眠そうに目をこすりながら、ソファーに寝っ転がった。
『そんなに眠いのに何で起きたんだろう?
ってか、なんか普通に話せてるのかな?これ・・・』
頭の中がグルグルしてるがとりあえず朝ご飯を作った。

「できたよ。」
私はダイニングテーブルに陸玖の朝ご飯を並べた。
「おお」
陸玖はソファーから起き上がりダイニングテーブルの椅子に座った。

「ありがとう。いただきます。」
陸玖は食べ始めた。
「うまいよ、美月は食わないのか?」
私は一瞬、ドキッとし、慌ててキッチンへ戻った。
『危ない。顔、絶対真っ赤だった』

「私はあとで食べるよ」
今の私では一緒に食べるなんて無理。
「えー!いいじゃん。一緒に食べようよ。」
嬉しかった。
「あ、うん、じゃあ。」
私はいつも陸玖の隣に座ってごはんを食べる。
だからいつも通りの席で食べた。

「ごちそうさまでした。」
しばらくして食べ終わった。
食事中は会話がなかった。