私の胸で激しく嗚咽する。    


肩を震わせ、しゃくり上げ、ワンワンと子どものように泣きじゃくる蒼空に、私は何も言えなかったんだ。


無力だ。

 
私が蒼空を助ける。


そう決めたのに、私にできることなんて何もなくて。 


ただ抱きしめる以外に、何もできないんだ。


「ごめんね…蒼空…」


「…なんで…っ、花純…っ、は、何も、悪く…っない」


何もできない、無力な私でごめんなさい。


最愛の人がこんなにも苦しんでいるのに。


必死にもがいているのに。


何もできない。


もどかしい。


今すぐ救い出したいのに。


私は、無力だ。