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その日の帰り道、千花さんとの関係を話してくれた。


千花さんと出会ったのは、保護された当日だったらしい。


それまではお母さんに妹がいたことすら聞かされていなかった。


保護されたのは２年前。


蒼空が小6、日和ちゃんが4才の頃。


その日、お父さんはお母さんを執拗に殴っていた。


いつもならやめる頃合いになっても暴力は収まらず、蒼空はお母さんを庇った。


すると標的はお母さんから蒼空に変わった。


小学生の身体で大人の暴力を受け続けた蒼空は、だんだんと意識が朦朧としてきて、痛みすら感じなくなっていった。


目が覚めたら見知らぬ家にいて、そこで出会ったのが千花さん。
　

千花さんは、蒼空のお母さんから“たすけて殺される”っていうメールを受け取って、慌てて茅野家に駆けつけたそう。


家に着いた時には蒼空と日和ちゃんの意識はなく、お母さんは家の隅で怯えていたと千花さんは話してくれたらしい。


千花さんは、お父さんに髪を掴まれたり突き飛ばされたりしたけど、なんとか蒼空と日和ちゃんを救出して自宅に運んだんだとか。