「千瑛は何も悪くないもん…。てか、村井先生はどうしたの?千瑛は村井先生が好きなんじゃないの?」


「梓とはもう半年くらい会ってないよ。梓のことは好きだったけど、それよりも茉莉花の方が大切だって気づいたから。俺が世界で一番好きなのは、茉莉花だけだから」



すれ違っていた想いが、やっと繋がった。



「そんなことよりも、茉莉花こそ幼なじみはどうしたんだよ?俺はてっきりあいつと付き合ったのかと思って…」


「柊ちゃん?柊ちゃんの告白ならちゃんとお断りしたよ。だって私の好きな人は昔も今もずっと千瑛だけなんだから」



千瑛が抱きしめる腕にぎゅーと力を込めてきた。



「もう、絶対離さない」


「…うん。私ももう離れたりなんてしない」



千瑛の背中に腕を回し、そう約束する。



「…ふっ、あはは!本当、茉莉花は泣き虫だなあ」