今更もう遅いのに。千瑛から離れてしまったことを後悔している自分がいた。


もう一度千瑛と顔を合わせたのは、一年が経ち、もう一度十二月が来たある日のことだった。



「あ、茉莉花ー！こっちこっちー！」


「…あれ、なんで男子も…」



クラスの子からボーリングに誘われ、先生から頼まれた雑用を済ませてから合流するとなぜか他クラスの男子も相席していた。


その中に千瑛もいて驚く。



なんで千瑛がこんなところに…。村井先生はどうしたんだろう。


頭の中がはてなだらけで、一番席が離れていたというのに千瑛のことしか考えられなかった。



「茉莉花、さすがに下手くそすぎない！？もしかして初めて？」


「いや、そういうわけじゃないんだけど…。なんでかボーリングだけは苦手なんだよね…」



半分嘘で半分本当。