「神楽先生!目がうっすら開きました!!」
「りんちゃん!!りんちゃん聞こえる?!」
「だめだ点滴用意して。りんちゃんー?聴診するよー?」
「…点滴準備出来ました!」「…俺やります!」
「龍はこっちを頼む。」「わかった。」
「佐藤さんは酸素お願いします。」「はい!」
「りんちゃーん??苦しくない?大丈夫ー???」




忙しない声が聞こえる。


聞きなれた3人の声。


起きなきゃ、でも…体が動かない。



私なんでっ……



そこで思い出した。

検査のために待合室で待っていたこと。急に診察室に運ばれて鎮静剤とか聞こえてそれで、えっと、確か、っ触れてびっくりして怖くて……



「翔!!!りんちゃん震えてるぞ!!」
「やばいな。りんちゃん?大丈夫大丈夫。
周りには味方しかいないよ。だいじょうぶだいじょうぶ。」



安心するような声が聞こえて力を抜いて私は目をうっすらと開けた


必死に目を動かすと周りにはどたばたと動いている3人の姿が目に映った。

その瞬間から私は涙をこらえることが出来なかった




翔「りんちゃん〜?わかる?」


こくっと頷くと神楽せんせーはふわっと笑った



あ…検査……



り「ぐすっ……ハァごめんな、さい、はぁはぁ」



翔「大丈夫大丈夫。ゆっくり深呼吸して?
はい、すってーはいてー」



背中をさすりながら上手と褒めてくれる。



り「ぐすっ、いまっ、なんじ、?」



翔「夕方の4時だよ。倒れてから7時間だね。」


そんなに……迷惑かけちゃった……。



翔「迷惑かけてないからね?
俺が1人で待たせたのも悪かったし、何より前と同じことをしてしまった。本当にごめん。」



り「大丈夫、だよ、、私もごめんなさい。」



暗くなってしまった……



涼「とりあえずよかった。俺、海に連絡してくる」



翔「頼む」



り「神楽せんせ、ハァごめ、なさ、」


翔「謝らないで?悪かったのは全部俺だから
喋らないで休もう。」



り「ありがと……」



そこで私は安心して目を閉じた