り「ねぇ?どんな人が来るの?」


翔「ん?あぁ、俺と海斗の同期。
内科の医者なんだけど良い奴だから」


り「そっか、ありがとう」


翔「よし、今日はおしまい明後日9時に待合室忘れないでね」



そそくさと出ていく神楽先生にはーい。と返事をする





……


翌日




コンコン


いつもは佐藤さんの時も神楽先生の時もロックがないのにドアを叩く音が聞こえる





はい!っと思い切って返事をすると
海斗さんや神楽先生と違ってかっこいいでもかわいいでもない男の人が出てきた


ただ第一印象はクールで美しかった。



「藤井りんちゃん?よろしく
俺は龍甲斐涼音だ(りゅうかい すずね)」



思った通り。私はそこでふっと笑ってしまった


涼「どうした?」


り「ふふっいや、思った通り綺麗な名前だなっと、、ごめんなさい」



涼「そうか、笑ってくれてよかった」


へ?そんな顔をしていると、、、


涼「俺が入ってきた時不安そうだったから」



り「えっと……ごめんなさい、」




無意識のうちに顔が拒否してたのかも…
うぅ、申し訳ない




涼「気にしないで。ん、嫌なことは終わらせよう」



……



私が服の裾をぎゅっと掴んで待っていても俯いていても龍甲斐先生は何も言わない、



ただ聴診器を首にかけて何もせず机に肘をついて可愛いものを見るようにこっちを見ている


美しすぎて、どきどきしちゃう……!



り「あの……」


涼「いいよ。ゆっくり自分のペースで」



凛とした顔でふわっと笑う龍甲斐先生は神楽先生とも海斗さんとも違ってやわらかい表情をしていた



その表情に促されるようにスっと隙間を開けるとさっきまで机に手をついていた先生がするりと聴診器を入れた



俯いていると視界に先生の手が映る……白くて綺麗…



涼「はい、終わり」


ビクッ


涼「どした?怖かった?」




り「いやっあの…みみ、くすぐっ、たぃ」



耳元で急に囁かれた気がしてびっくりしてしまった



涼「ん。もしかして…耳弱い?笑」



私はこの時確証した…龍甲斐先生のこの顔…絶対Sだ



り「なっ、!なんでもないですー!」





涼「海の彼女さんだっけか?」



かい……?


涼「あー海斗な」



り「そっそうです!!」


自分で言ってて恥ずかしくなる……



涼「良い奴だもんな。じゃまた夜来るから」


り「はいっ!ありがとうございます!」


去り際に手を振って龍甲斐先生は病室を出た



いい人だったな〜怖がってた自分が恥ずかしいくらい



その夜もゆっくりだけど回診をすることが出来た