ー年間入院した私が退院し、高校に復学して家族や学校の先生、友達の支えで何とか卒業した後のニ年はジムに通うだけの生活でした。

ジムで水泳やヨガ、バドミントン教室に参加していました。

第一章でお話しました通り、薬の副作用と運動不足で高校復学から卒業までのニ年足らずで体重が十ニキロも増えてしまったからです。

私がジムに通うだけの生活から、なにか新しいことをしたいと父に話すと、貴男は絵本の読み聞かせのボランティアを勧めてくれました。

私が二十歳を過ぎても絵本が大好きで、よく“三びきのやぎのがらがらどん”という絵本のワンフレーズを口にしていたからです。

「そんなに好きなら絵本の読み聞かせのボランティアでもやってみたら?」

その一言から絵本の読み聞かせのボランティアについて調べ、申し込みをして面接をし、見事合格して参加することになりました。

ニ年間図書館でボランティアをして、ニ年目の途中からはジムのバドミントン教室で出会った兄の同級生のお母様が暮らす教会でも図書館と平行して絵本の読み聞かせボランティアをしました。

三年目は教会でのみ、ボランティアをしました。

お父さんの一言からまさか自分が三年も絵本の読み聞かせボランティアをするとは、あの時の自分では想像も付きませんでした。

多分、私には読み聞かせのボランティアが性分に合っていたので三年も続いたのだと思います。

お父さんはいつも人の話を適当に聞き流しているように見えるけど、ほんとはよく見ていてくれて、考えてくれているのだと思います。

だからこそ、いつも言葉少なながらに的確なアドバイスをしてくれるのだと思います。

いつも良き道に導いてくれてありがとうございます。