ドレッシングを元の位置に戻して席に戻ってきた大和がようやくいただきますをして食べ始めた。


「やっぱうめー!社食のハンバーグ!」と言いながら美味しそうに食べる大和を見ていると、
なんとなく自分も食欲がわいてきたような気がするから不思議だ。



サラダを一口、食べてみた。



一人で食べる時と全然違う。美味しかった。



「…おいし。」


雪奈がそう呟くと、大和は嬉しそうに「よかった」と微笑みかけてくれた。


その後は2人で、仕事の話やドラマの話などをしながら、ゆっくりとランチを食べ進めた。


途中、大和が「ひとくちだけ、どーぞ。」と言って、ハンバーグの端っこを分けてくれた。


それも含めて、全部美味しく感じられ、久しぶりに食事を完食できた。


ドレッシングをナッツベースのものにしたおかげもあったのだろうが、1番の理由はやっぱり…


──二宮くん、いてくれてよかった。ホント優しい。一緒にいると、なんだかホッとして安心できるなぁ。


昼休憩が終わる少し前に食べ終わり、2人で一緒にトレーを片付けた。