「心菜が寝るまで側にいるから、早く寝ろ。」
頭を布団ごとポンポンされて、子供のようにあやされる。

手は布団の中で握られたままで…

これ以上は勇気が無くて、大人しく目を閉じる。

私だって、もっと触れて欲しいのを我慢してるんだから。抗議の思いを込めて、繋がったままの手をぎゅっと握りしめる。

先日の検診で病院の先生は、無理をしなければスキンシップは大丈夫だと言っていた。

蓮さんだって一緒に聞いていた筈なのに…

彼は頑なにお腹以外は、指一本触れないつもりなんだと悟る。

大事にされ過ぎて、神聖な者にでもなったかのような扱いを受けるけど、妻として女としては寂しくて、切ない…。

私は悶々としながら眠りに着く。