「これ、誰がしたのかな?」


な、なんか怒ってる。

これぐらい大丈夫かなって思ってしたことが!


怒らせちゃった?


いつもの優しい笑みなのに目が笑ってない!
なんかこめかみのところに怒りのマークが見える気がするよ。


「ごめん!深冬くん。イタズラで。」

「ふーん?これほぼ悪口のようなもんだよね?

しかも大きいし。マジックだからちゃんと取れるのかな?

愛冬ちゃん?これやり返される覚悟はおありで?」


「え、えっ?
深冬くん?」


ニヤリと笑ってペンを手にしている。

「ちょ、やめよ?ごめん〜謝るから。」

 

手をガシッと掴まれてなんか書かれるっと思わず目を瞑ると手に感じるのは柔らかい感触。


ていうかなんか前もこの感じあったような!?



なんか微妙にくすぐったいし。


「みふゆくん。くすぐっ、たい。」

「へぇー?」



手の甲に口付けられて熱がボワっと集まる。
しかもどんどん位置が上がってきて首筋にまで、甘い刺激が。


「……ぁ、や……っ。
ごめん、なさい。もう、しないから。」



くすぐったくて、恥ずかしくて限界で涙目になりながらそういうと


「イタズラなんかするから。」

「ご、ごめんなさい。
なんかボッーとしてたから新鮮で面白くなってきちゃって。」

「まったく。」


やれやれっていう感じの深冬くんを見てハッとした。


「あ、あっ、勉強!勉強しないと!」



すっかり忘れてたよっ。


何でこうなったんだっけ?


「後もう少し、全力疾走で走り抜きます!」




まだ触れられたところの熱を忘れられないまま机に向かった。