このお弁当はね、総長様が作ってくれたものなんだよ。
睡眠時間を削って
朝早く起きてくれて
「口に合わないおかずがあったら、残していいからな。んで、遠慮なく言え。姫歌がおいしく食べる姿を想像して、俺はお弁当を作ってるんだから」
食べる人のことを考えて、一生懸命作ってくれたものなの。
私は、嬉しくて嬉しくてたまらなかったの。
「花園さん、早くおかずを黒板に投げてくれない?」
「そうだよ。私たち、カメラ構えて待ってるんだから。早く早くー」
今私の周りにいる男女は、10人ほど。
カースト上位女子の招集命令を聞いて、一度は教室にいた大半が集まったものの。
悪ふざけに関わりたくないと、席に戻った人たちもたくさんいる。