まだまだ暑い10月

中学初めての運動会を楽しんでいた

私、結衣はみんなで練習した学年種目や

各学年の種目を楽しみ、お昼休みお弁当を

食べていた

お昼を食べていて誰もいないグラウンドで

走り回っている3年生の先輩がいた

『高橋ー!そこで走るんじゃない!』

と先生に言われても高橋先輩はお構い無し

で友達と走り回っていた

私はその先輩に一目惚れした。

身長が高くて顔が小さくてアイドルみたい

にかっこよく見えた




それから私は毎日先輩を見つけに行った

昼休みは3年生が遊んでいる校庭に行って

友達と話したり、部活の先輩を通して

先輩について詳しく知ったり

毎日が先輩中心で話せなくても

毎日楽しかった


11月になった頃友達と話していると

『高橋先輩こっちの方?結衣の方?見てない?!』

そんなことわ言われた。

確かに意識して見てみるとなんか今まで

私が勝手に見ていただけなのにあっちから

も視線を感じる

この日委員会も部活も何もかも共通点

のない話したことすらない高橋先輩と少し

だけ近くなれた気がした

その後も毎日先輩を追っかけ続けたある日

高橋先輩と仲のいい私と幼稚園が同じ知り

合いと高橋先輩について話していた

『確かに高橋はかっこいいよね〜』

『あの人と幼稚園から一緒だけど全く性格
変わんないよなあ』

『結衣ちゃんも幼稚園同じで仲良しだった
よね?』

急に言われた時私の心が打ち砕かれた

何も共通点がないと思っていた先輩が

実は幼稚園が同じで元々仲が良かった

遠くにいる存在だからかっこいいと

推していた先輩が本当は知り合いだった

これが衝撃的すぎて今まで大好きだった

気持ちが消え去っていった

この時からしばらくの間はふとした時に

ぼーっとしてしまうような時が多くなった

そしてこの後私の中学校生活を変える

転校生の彼と出会う