時は過ぎ、環奈の誕生日まであと3ヶ月となったある日、またもや桐山から聞き捨てならない報告が入る。

「合コンで知り合った男と食事に行ったらしいぞ」

「マジか」

「しかも二度」

「いつの間に……」

「お前んとこの銀行で働いてるみたいだ」

「そうなのか?」

「結婚相手としては好条件かもな。今度こそ食われるかも」

「冗談でもやめてくれ。マジやめてくれ。生きた心地がしない」

「重症だな」

「あたりまえだろ!」

「心配すんな、俺が阻止してやった」

「なんだよ」

安堵の息が漏れる。

「それにしてもなんだな。環奈さん、男見る目ないのか?」

「は?」

「また女癖最悪な奴だったぞ。俺が駆除してやったからよかったものの……あぁ、合法でな」

「すまん……」