「…このパンダ、適当なことを言って誤魔化そうと…」
悪態つかれてるけども。
シルナの言い分も通用しているぞ。あと少しだ。
すると。
「…あのー…僕から一つ提案なんだけど…」
膠着する舌戦の間に、天音が乱入してきた。
「…何です?」
「ひっ…」
ジロッ、とイレースに睨まれ、身体を竦ませていた。
頑張れ天音。
「とりあえず、しばらくの間は学校で飼ってあげたらどうかな…?」
と、天音が提案した。
しばらくの間…?
「それで、もし猫ちゃんがいることで、何か不都合が起きるようだったら…可哀想だけど里親を探すことにして。特に問題がないようだったら、そのまま飼うことにしたらどうだろう」
…ほう。
折衷案だな。
「そうして、そのままなし崩し的に学院で飼おうという算段ですね?」
「うっ…」
…イレースには見抜かれてるけど。
天音も学院で飼うことに賛成なんだろうな。
天音の性格的に、行き場のない猫を放り出したくはないだろうし。
「お願いだよイレースちゃん。猫ちゃんを守ってあげよう!ね?ね?私に免じて!」
ここぞとばかりに、情に訴えようとするシルナだが。
「パンダごときが免罪符になると思ったら、大きな間違いです」
一刀両断されている。
そりゃそうだ。
すると。
「獣って意外と賢いですから、自分を嫌ってる相手とか、避けられてる相手には近寄らないものですよ」
ずっと黙っていたナジュが、豆知識とばかりにそう言った。
「自然と、可愛がってくれる相手だけに構ってもらおうとするでしょう。鬼のようなイレースさんには決して近寄らな、」
「…何かおっしゃいましたか?」
「…って、天音さんが言ってました」
「えぇっ!?」
だから、天音に濡れ衣やめろって。
すると、それまでソファに座っていた猫が。
ここに置いてくださいとばかりに、「にゃー」と一声鳴いた。
イレースはジロリとそんな猫を睨み。
そして、溜息を一つついた。
「…良いでしょう。学院に置くことを許可します」
とのこと。
勝ったな。苦しい戦いだった。
「本当っ?良いの?」
「ただし、条件があります。責任を持って面倒を見ること。教室の中には入れないこと。きちんと躾けること。そして悪戯をしたら放り出します。良いですね」
結構厳しいが、それでも鬼教官の許可を得られたんだから安いもんだ。
「良かったねぇ、猫ちゃん。ここにいられるよ。良かった良かった」
「にゃー」
返事をするかのように鳴く猫である。
…落ち着くところに落ち着いたって感じだな。
「これで、嘘つき学院長にならずに済むな」
「本当だよ。良かった〜」
…そういう訳で。
今日から我がイーニシュフェルト魔導学院に、マスコットが誕生することになった。
おめでとう。
――――――猫が学院にやって来て、一週間が経った。
イレースの言う通り、全ての生徒に受け入れられる訳ではないことは分かっていた。
…しかし…。
「あ、猫ちゃんだ」
「おいでー、餌があるよ〜」
「ブラッシングしてあげるね」
学院の敷地内を歩いていると、ちらほらとそんな女子生徒達の会話が聞こえてくる。
文字通りの猫可愛がりぶりである。
更に、男子生徒からも。
「あ、猫だ」
「ほら、猫じゃらしだぞ」
「お前、そんなの持ち歩いてるのか?」
「良いだろ、別に」
なんて会話をして、猫じゃらしで遊んであげていた。
男子生徒からも人気とは。
あっという間に、学院のアイドル的存在になったな。
今のところ、餌当番もきちんと守られている。
それどころか、皆争うようにして餌当番の日を心待ちにしている始末。
そんなに食べさせたら肥満になるぞ。シルナじゃないんだから。
勿論、全ての生徒が快く猫を迎えている訳じゃないはずだ。そういう生徒は多分、意識的に猫に近寄らないようにしているのだろう。
そしてナジュの言った通り、そういう生徒には猫の方も近寄らないようで。
自分を可愛がってくれる人にのみ近寄り、イレースを始め、自分に好意的でない人間の傍には近寄らない。
なかなか賢い猫だ。
飼い始めて一週間になるが、特に猫のせいで不都合が起きたという報告も聞いていない。
まぁ、まだ一週間しか経ってないから、これから何か問題が起きるかもしれないが…。
とりあえず滑り出しは上々と言うか、幸先良いんじゃないか?
と、思っていた丁度そのとき。
「猫ちゃんの名前を決めてあげようと思うんだ」
放課後の学院長室で、シルナがそう提案した。
何だ、藪から棒に。
「猫の名前って…?」
「今日、生徒に聞かれたんだよ。この猫ちゃん、名前つけてあげないんですかって」
そういえば、猫と呼ぶばかりで名前をつけてはいなかったな。
大抵の人は「猫ちゃん」呼びだし。
でも、考えてみれば猫ちゃんはおかしいか。
人間だったら、「人間ちゃん」と呼んでるようなものだ。
猫としても、いつまでもそんな呼び方は不本意だろう。
学院で飼うことを決めたのなら、きちんとそれなりの名前をつけてやらなくては。
「そろそろ名前つけてないと可哀想だなぁって。そんな訳だから、皆で猫ちゃんの名前を決めてあげよう!」
…だ、そうだぞ。
名前か…猫の名前…。
「こいつ、銀色の毛をしてるから…『銀』とかどうだ?」
「びっくりするほど安直ですね」
うるせーナジュ。
そんな咄嗟に言われても、思い浮かばねぇよ。
「イレースちゃんは何が良いと思う?」
「タマで良いでしょう。猫の名前なんて」
それも安直過ぎるだろ。
猫に興味ないのは分かるが、もう少し真面目に考えてやってくれ。
名付けは大事だぞ。
「令月君は?どう思う?」
「僕?そうだな…。…ブチ丸」
ブチ猫じゃねーよ。
「すぐり君は?」
「ミケでいーんじゃない?」
ミケ猫でもねーよ。
駄目だ。皆名付けが安直過ぎるぞ。
これじゃあ生徒達に「ダサい」と言われかねない。
「そういうシルナは、何が良いと思うんだよ?」
「え、私?私はねぇ…『チョコちゃん』が良いと思う!」
茶トラでもねーよ。
お前がそう呼びたいだけだろ。
ここぞとばかりに自分の好物出してきやがって。
いや、だからって「銀」が良い名前とも言えないが。
すると。
「皆さん名付けが下手ですねぇ。センスってものがないんですよ」
やれやれ、とばかりにナジュが頭を振った。
何だ。自信満々のようだな。
「そこまで言うなら、お前はどんな名前が良いと思うんだよ?」
「アレクサンドリア4世とかどうでしょう」
何処の王侯貴族?
「そんな自信満々で言う名前かよ、それが…」
「失礼な。そんなに『銀』が良いですか?何処の侍ですよ」
悪かったな。
俺のネーミングセンスもさることながら、他の教師陣からもろくな意見が出てこない。
かくなる上は。
「天音。お前に全てが懸かってる。ここで一発、皆をあっと言わせる名前を考えてくれ」
「え、僕?え、えーと…そうだな…」
今のところ出てる案は。
銀、タマ、ブチ丸、ミケ、チョコちゃん、アレクサンドリア4世の6つか。
どれも微妙だ。特に最後。
やはり、ここは天音の機転に懸けるしかなさそうだな。
頼んだぞ、天音。
「えっと…やっぱり食べ物の名前の方が親しみやすいよね…?」
「別に食べ物に限らないから、何でも良いぞ」
「それじゃその…と…」
と?
「…お豆腐ちゃん、とか?」
「…」
…天音。
お前に期待した俺が馬鹿だったよ。
豆腐って。
そりゃ豆腐は美味しいけど。
しかし名前の中に「腐」という字を使うのは、あまり綺麗じゃないと言うか…。
「それは…絹豆腐?木綿?」
「あのな令月。そこは特に重要じゃない」
絹か木綿はどうでも良いんだよ。
豆腐であることが問題なんだ。
「豆腐は白だろ。こいつは銀色だぞ」
「ゴマ豆腐なんだよ、多分」
そういうことかよ。
ちょっと納得してしまった自分がいるが、豆腐はさすがにどうなんだ…?
健康的だな。
「そもそもこの猫、オスなのでは?」
と、イレースが言った。
そういえば。
チョコちゃんだの豆腐ちゃんだの、勝手にちゃん付けして呼んでるが。
こいつはオスだから、チョコくんと豆腐くんだ。
うーん。語呂が悪い。
「今の中で、少しでもまともな名前はあるか…?」
「アレクサンドリア4世では?」
それが一番ねーよ。
「やっぱりブチ丸で良いんじゃないかな」
「いや〜。猫ならミケでしょ」
あのな、令月もすぐりも。
よく見てみろ。この猫はブチ猫でもないし、ミケ猫でもないんだぞ。
黄色人種の人間に「白人」って名前つけてるようなもんだぞ。
それはちょっと解釈違いだろ。
「猫の名前ごときで時間を取られるのか面倒臭い。いっそ名無しの権兵衛でよろしい」
イレースが投げ槍になってしまってる。
名無しの権兵衛って、それは名前じゃないだろ。
「やっぱりチョコちゃんで良いんじゃない?…あっ、カカオちゃんでも良いかも!」
シルナはチョコから離れろ。
黒猫でもねーんだよ。
皆真面目に考えてるか?猫とはいえ、名前ってのは大事だぞ。
その名前でこれから先、この猫を呼ぶことになるんだからな。
「…それじゃ、その…僕達じゃなくて、生徒に意見を募ってみたらどうかな?」
と、天音が提案した。
生徒に?
「これが良いなって思う猫の名前を、生徒に考えてもらって…紙に書いて箱に入れるんだよ」
成程。
目安箱みたいに、校内に意見箱を設置しておき。
何か良い名前を思いついたら、紙に書いて意見箱に入れてもらう。
良いかもしれないな。
何せ、俺達教師陣+元暗殺者組の意見は、どれも散々だからな。
こうなったら、よりネーミングセンスのある生徒に頼る他あるまい。
生徒達だって、これから学院のマスコットとなる猫の名前なのだ。自分達で決めたいだろう。
教師が勝手に決める方が間違ってるな。
よし。
「そうだな。生徒に意見を出してもらうか…」
「分かった。じゃあ、早速意見箱の用意をしようか」
「…やれやれ。猫一匹の名前くらいで大袈裟な…」
まぁそう言うなよ、イレース。
どうせなら良い名前をつけてやりたいじゃないか。
俺達は天音の提案に従い、学院に猫の名前の意見箱を設置した。
期限は三日間。
三日間の間に、生徒から猫の名前案を募った。
そして、三日目の放課後。下校時刻が過ぎてから。
「よーし。それじゃあ意見箱を開封していこうか」
さて。生徒達からどんな意見が出たのか、早速見ていくとしよう。
意見箱を揺すってみると、中からザラザラと紙の擦れる音がした。
おぉ。結構入ってるじゃないか。
皆、色々意見をくれてありがとう。
この中にはきっと、俺達教師陣の考えた名前より遥かに素晴らしい名前が書いてあるだろう。
やはり、生徒に意見を募って正解だったな。
…すると。
「どんな名前になるかな?」
「ツキナも書いたらしいよ。だいこんちゃんだって」
興味津々といった様子で、令月とすぐりが意見箱の開封を待っていた。
…。
…あのさぁ。
なんか、当たり前のようにここにいるんだけど。
「お前ら知ってるか?下校時刻過ぎてんだぞ」
「?うん、そうだけど…それがどうかしたの?」
どうかしたの、じゃないだろ。
これ、素で言ってるからな。悪ふざけとか悪戯のつもりじゃなくて。
お前ら、下校時刻過ぎてからうろうろするのが当たり前になってるのかもしれないが。
他の生徒は学生寮に帰ってるんだからな。お前らも帰れよ。
「そんなことより、早く開けようよ」
そんなことって何だよ。大事なことだろ。
…はぁ、まぁ良い。
また屋根裏や床下に潜まれるよりマシだ。
こうして姿を現しているのだから、今日はまだ良い方だよ。
俺は意見箱を開封し、机の上に記入用紙を広げた。
ザラッ、と出てくる記入用紙の山。
すげー入ってる。予想以上だ。
「わぁ、凄い。いっぱいある」
「皆、たくさん考えてくれたんだね」
「猫の名前などではなく、その意欲を勉強に活かして欲しかったですね」
そう言うなよって、イレース。
たまの息抜きみたいなもんだろう。
「色々ありますね。えーと…。レオン、モカちゃん、りんごちゃん」
「こっちは…タルト、ティアラ、すふれちゃん…」
生徒達も、こいつがオス猫だってこと忘れてるのかもしれない。
と言うか、多分意見をくれた大半の生徒が、女子生徒だからだと思う。
三日間様子を見てたけど、意見箱にくっついていたのはほとんど女子生徒だったから。
可愛い名前にしたいのは分かるが、オス猫にちゃん付けはどうなんだろう。
「ソーダくん、ねこ太郎、モモくん、なっとう…。やっぱり食べ物の名前が多いね」
確かに。
多種多様な食べ物の名前ラインナップ。
まぁ、親しみやすいもんな。呼びやすいし。
でも納豆はどうなんだ…?
「あ、見てください。クレオパトラ3世だって。奇しくも僕と同じ発想ですね」
と、ナジュは一枚の記入用紙をぴらぴら振りながら言った。
マジかよ。ナジュと同レベルの生徒がいるのか?
なんか情けなくなっていた。
「…山ほど意見が集まった訳ですが」
イレースが、大量の記入用紙を見下ろしながら言った。
「この中から、どうやって名前を決めるつもりですか?」
「…あっ…」
それは…。
…ちょっと、考えてなかったな。
名前案はたくさん集まったが、しかしその中からどうやって一つを選んだら良いものか。
如何せん俺達、ネーミングセンスのないメンツが集まってるからな…。
折角、生徒達がセンスのある名前を提供してくれてるのに…。
選ぶ俺達にセンスが無いんじゃ、折角の意見を活かせない。
「あ、見て。ぼたもち君だって。これいーじゃん」
「僕はこっちの、ちくわ丸っていうのが良いと思うな」
ほらな。元暗殺者組もこの適当ぶり。
ぼたもちはともかく、ちくわは酷いだろ。
そりゃちくわも美味しいけど。
「どうする?学院長先生が目を瞑って意見箱に手を突っ込んで、抽選で一枚を選ぶとか?」
シルナに全てが懸かってるのか。
「それは無理だろ。シルナのことだ。絶対ろくでもない一枚を選ぶに決まってる」
「…羽久が私に失礼なこと言ってる気がする…」
気のせいだ。
俺は事実を言ったまでだからな。
シルナの運に全てを任せるのは、あまりにハイリスクだ。
「それに、生徒から意見を募ったのに、結局学院長が決めるんだったら、生徒から不満が出ませんか?」
と、ナジュ。
そうだな。
折角生徒達が、良い名前を考えてくれたのに。
それを選ぶのがシルナじゃあ、本末転倒というものだろう。
「…羽久もナジュ君も、私に失礼なこと考えてる気がする…」
「じゃあ、いっそ猫本人に決めてもらったら?自分の名前なんだからさ」
と、すぐりが言った。
え?猫の本人?
「どうやって、猫が自分で名前を決めるんだよ」
「このテーブルの上に猫を放して、前足が踏んだ紙に書いてある名前にすれば良いんだよ」
それはそれで…ハイリスクと言うか。
本当、運次第って感じだな。
「猫本人に…っていうか、本猫?」
「分かりにくいから、本人で良いよ」
「本人に決めてもらったなら、生徒達からも不満は出ないでしょ」
…まぁ、一理あるな。
とにかく、俺達のセンスであれが良いこれが良いと選ばない方が良い。
だったら、やはりランダムで選ぶのが一番公平だろう。
それも、運のないシルナの抽選ではなく。
名前をつけてもらう本人、猫が自分で選んで決めるなら。
生徒達も納得するだろうし、何より猫も納得するんじゃないか?
何せ、自分で選んだ名前なんだから。
「他に方法もありませんし、それで決めるしかなさそうですね」
「よし。それじゃあ、記入用紙をテーブルいっぱいに広げて…」
「猫ちゃん、おいで。君の名前をこれから決めるよ〜」
シルナが猫を抱っこして、テーブルの上に連れてきた。
シルナが抱きかかえていると、どう見ても誘拐だな。
「あっ。また羽久が私に失礼なこと考えてる気がする…」
「良いから、早く放してやれ」
「…分かったよ…。…はい、猫ちゃん。好きな名前選んで良いよー」
そう言って、シルナは猫をテーブルに乗せてやった。
さて、どうなるかな?
猫はしばし、テーブルの上をうろうろと歩き回った。
猫にそんな意志はないと分かっているが、その姿はまるで、本当に自分の名前を吟味しているようで。
なかなか様になってると言うか…。猫自身の意志を感じる。
いや、こっちが勝手にそう思ってるだけなんだけど。
…すると。
「あっ…」
うろうろとテーブルの上を歩いていた猫が、不意に足を止めた。
そのとき、前脚が踏んでいた記入用紙をそっと摘む。
そこに書いてある名前は…。
「えーと…『いのり』?」
「違う。『いろり』だ」
いろり…いろりか。
「彩りをもじってるのか…。あるいは単に囲炉裏から取ってるのか?」
「そうかもね」
へぇ。良いじゃないか。
食べ物の名前ばっかりってのも、どうかなと思ってたし。
モカちゃんとかりんごちゃんに比べれば、中性的な名前とも言える。
それに何より、猫が自分で選んだのだ。
文句はないだろう。
「じゃあ、今日から君はいろりちゃんだね!宜しくね〜」
「いろり『くん』だろ…」
オス猫なんだって。忘れてやるなよ。
まぁ、3文字で呼びやすいし。良いだろう。
「明日は丁度全校集会の日だったな。猫の名前、生徒達に発表する良い機会だ」
「そうだね」
「…ぼたもちくんが良かったなー…」
「…ちくわ丸…」
「僕のアレクサンドリア4世が…」
数名がなんか言ってるが、まぁ聞こえなかったことにしよう。
良かったな、猫。変な名前選ばずに済んで…。
この猫、いろりは、なかなか頭の良い猫ということなのだろう。
実際、この猫…いろりは頭が良かった。
…と、いうのも。
「いろりちゃーん。可愛いね〜君は」
放課後の学院長室にて。
シルナは、銀色の毛並みの猫、いろりの喉をゴロゴロしながら。
文字通りの猫撫で声で、いろりを可愛がっていた。
…何だろう。
シルナが「可愛い」って言うだけで、何となく犯罪臭を感じるよな。
「羽久がまた私に失礼なこと考えてる気がするけど、いろりちゃんが可愛いから良いや」
「…いろり『くん』だろ…」
オス猫なんだからな。オス猫。
まぁ、もう好きなように呼べよ。